今回は、私が最近読んだ小説のご紹介をしたいと思います。
小路幸也先生の「テレビ探偵」ですね📺
読み終わるといつも優しい気持ちになれる小路作品ですが、この作品も、期待に違わぬ、いや期待以上の作品でしたよ。
早速、ネタバレなしの感想をご紹介していきましょう😊
テレビ絶頂期の70年代が舞台の「ミステリー?小説」
タイトルに『探偵』という言葉がついていますが、事件解決とか、謎解きが凝っているとか、そういうところに重点は置かれていません。
無理やり分類すると、ミステリーなのかも知れませんが、似たような作品を私は知りませんので、
「ザ・小路ワールド」
といった感じです。
小説の舞台となっている1970年代というと、私が生まれるちょっと前から、物心つくくらいの時代に当たります。
皆がテレビに夢中だった時代のテレビ・芸能界のお話になっていますね。
これからご紹介していきますが、モチーフが、そのものズバリ当時の芸能史なので、その頃の事情を詳しくご存知の方は、物語の進行自体が分かってしまうかも知れませんね。
私としては、知っていることと知らないこと半々くらいだったので、大変興味深く読み進めていくことが出来ました✨
ドリフターズを想起させる登場人物が活躍するところがポイント
物語は「ザ・トレインズ」なるバンドに降りかかる事件によって展開します。
このバンド、そのまんま「ザ・ドリフターズ」なんです。
主人公・葛西チャコは、「志村けん」さん
リーダーのカンスケさんは、「いかりや長介」さん
銀さんは、「荒井注」さん
ナベちゃんは、「加藤茶」さん
たいそうさんは、「仲本工事」さん
ピーさんは、「高木ブー」さん
モデルとなった皆さんのキャラクターもイメージそのまんまで、加藤茶さんが起こした事件!?なんかもお話の中で再現されています
『土曜だ!バンバンバン!』はそのまんま『8時だよ!全員集合!』
物語が展開するのは、土曜8時のテレビ番組『土曜だ!バンバンバン!』のレギュラー放送を巡って、事件が起こっていきます。
皆さんご存知と思いますが、この番組のモデルは、もちろんTBSで放送された怪物番組『8時だよ!全員集合!』ですね。
この番組を皆が観るために、銭湯のお客さんがいなくなったという伝説が残っているくらいの人気番組でした。
私も、銭湯は8時前に帰るか、土曜だけは9時からだったという記憶が残ってますね。
この番組だけでなくて、同じく作品の中に出てくる「スパイ・ハンター」は「キイハンター」ですし、千葉真一さんや野際陽子さんらしき人物も出てきます。
私が幼い頃は、既に志村さんの人気がダントツだった記憶があります。
もっと言うなら、フジテレビの「ひょうきん族」の方が面白いと言われ始めた頃で、両方のチャンネルをあっち行ったりこっち行ったりしながら、本当にテレビを楽しんでいましたね。
今でもテレビ楽しいですけどね😅
小路作品に広がる優しい雰囲気が好きです
私が小路作品をおススメするのは、
「嫌な気分にならないこと」
「ホンワカ温かい気持ちになれること」
からです。
どぎつい作品は世の中に溢れていますが、「優しい作品」が私は好きです。
せっかく時間を使って読むのですから、良い気持ちになれる作品を私はおススメします。
皆さんは「ボーヤ」って聞いたことありますか?
「ボーイ」「坊や」を語源とする、
バンドの付き人、雑用、弟子として認められた若者
といった意味があります。
この物語は、トレインズのボーヤであるチャコが活躍するお話になっています。
ボーヤですから、いつかは正規のメンバーになっていくのですが、ここの描き方がとても素敵で、このお話の最大おススメポイントになっています。
詳しいお話は物語の中でお楽しみくださいね😊
まだまだ沢山あるおすすめ小路作品
小路さんの作品は沢山ありますが、いつもどこかファンタジックなところが、私は好きです。
有名どころですが、
東京バンドワゴンシリーズ
花咲小路シリーズ
スタンダップダブル(2作品)
あたりは、どれも読みやすくておススメします。
今回の「テレビ探偵」も良かったですが、まだまだ読んでいない作品も結構あるので、また記事を書きたいなという作品に出会ったら、ご紹介出来たら嬉しいです。
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